読書に思うこと

夜に読む本が好きだ。
大抵、寝床に入って寝転んでうつ伏せの状態で読む。子供の頃からそうだった。
夜中に熱中してくると眠い頭が無理やり起こされているような状態になって(ちょっと油断するとすぐ眠気がやってきて、何回かそこを乗り越える)だんだんハイになってきて、ハイになってる時はとても集中している。
とんでもない夜更かしになることが多いので、大抵は次の日の朝に後悔することになる。

また、最近は晴れた日に日光浴をしながら公園のベンチで本を読むのが好きだ。
まず、陽の光を浴びている時点で僕はかなりの多幸感に包まれている。何もかもどうでもよくなっていて、考えてみるとそれは植物のような状態に近い。
アンチエイジングには余念がないので日焼け止めをたっぷりと塗って、なるべくつばの大きい帽子をかぶって、光が強すぎる時はサングラスをかけて本を読む。
夏場は逆にうまく木の影に隠れるところを探して僅かな木漏れ日の下で読むことが多い。夏場の木の影は涼しい。
春や秋や冬のぽかぽか陽気の中で本を読んでいると幸せすぎて、もうずっとこうして暮らしていたいなぁ、とつくづく思ってしまう。

本を読むことで知識や知見が豊かになるのは確かに有益なことなんだけど、僕としてはもっと大事なことがあるように思っている。
それはうまくは言えないんだけど、自分の持ってるこれまでの価値観をひっくり返してくれること、自分をこれまでとは少し違ったものに変えてくれること、これまで感じたことのない感情を抱くこと、誰かのことを思い出すこと、新鮮なものに触れたような気がして気持ちが若返ること、この世で一番怖いものを知ったような気分になること(伝えきれないけどもっとたくさんある)。

結局のところ、自分を読んでいる感じだ。

そんな風に感じるのはきっと読書が体験や経験に近いものなんだからだと思う。
本に書かれていることを読んでいる時、同時に僕はその文章を創造しているのかもしれない。僕がそれを読まなければ、僕の世界にはその文章はなかったのだから。

本を書いてくれてる人たち、ありがとう。

帰省旅行

帰省といえば通常は地元の父親や母親のいる家に帰るイベントなんだろうけど、ウチの場合は親が親の実家に帰省する。だから僕もそれについていく形で移動するので、盆や正月など、僕が福井県の地元の生家で過ごしたことは数えるほどしかない。
母方の祖母のいる福井県と父方の祖母のいる和歌山県、やる気のある時は両方に帰ったりしていて(おばあちゃんももう歳だからできるだけ帰ろうとしている)、タイトなスケジュールで1日滞在してすぐ移動、とかは馬鹿馬鹿しいから僕ももう開き直って長期休暇を取って長々とブラブラと旅行をしていた。
名古屋や岐阜、京都や大阪には友達もいるからその時々で友達のところに寄って、時には全然関係のないところ(例えば広島や山口や四国や九州)にまず旅行して、福井か和歌山、あるいはその中間地点の大阪を目指す、というような帰省旅行である。

これは簡単にいえば僕の貧乏性のなせるわざだ。高いお金を使って移動するわけだから、できるだけ色んなところに行って長く滞在したいではないか。

 

移動を繰り返すので必然、とても疲れる。またお金が全然ない時期もあったから、深夜バスや深夜特急、18切符などを駆使して移動するんだけど、これはもうすごく疲れる。加えて宿泊先の親戚や友人宅(時には野宿)で寝るのでこれもまた疲れが取れにくい。長期旅行は体力を著しく消耗する。
「旅が日常」みたいな旅人の方もいるし、僕自身、西行山頭火みたいな漂泊の文人に憧れたりもするんだけど、もしかしたら俺には無理かもしれないな、と薄々思い始めている。

★1/4(土)神戸元町カフェドジェーム

ーギグのつぼ企画ー『元町サンセット通り☆2020お正月SP!』at 神戸元町カフェドジェーム

 

【出演】山川タカシ(東京)、須藤タカツグ (大阪)、日和しんや(神戸)、深田和良 (モルグモルマルモ)(京都)、あおぞら(大阪)、村山雅庸(大阪)〈ブレイクタイム・絵本〉Tomoko(神戸)

 

初の関西ライブでした。

しかしながら僕は色々理由があって3ヶ月くらいライブをしていなくって、なおかつ帰省中ということもありほとんど練習ができなかった。イメージトレーニングはしてたんやけどね。それで新曲もやろうっていうんだから小賢しいことこの上ない。

練習不足は自信のなさにつながり、自信のなさは演奏の色気のなさにつながる。たとえ演奏が割かしとちゃんとできていたとしても(こうして書いてみると単なる精神論なんだけど、本当にそうなんだ)。自信満々、色気ムンムンでお届けしたいものである。

 

■セットリスト

1.イケメンになりたい

2.Autumn sleep(新曲)

3.シャンプー

4.わるいことをしよう

5.青空-blue sky(新曲)

6.なくした手帳

7.東京露天風呂

 

なるべく簡単な曲を選んだ。何せライブも練習もしてないからコードや歌詞を忘れてる曲が大半で、このセトリの曲すら結構ギリギリの演奏だった(逆に新曲の方が頭の中で何度も演奏しているからか、上手くできたような気がする)。

 

曲を忘れないためにもコンスタントにライブをしなくちゃいけないな、と反省しました。

 

神戸元町カフェドジェームさんは昭和感が溢れる素敵カフェでした。

今年の盆、暮れにはリベンジしにいきたいと思います。

 

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城北公園

正月明け早々に神戸元町で関西初のライブをした。1月4日のこと。

ライブのことはさておき、ライブ後の宿を決めてなくてネットカフェかサウナにでも泊まろうと思ってたんだけど、その日は南紀串本(本州最南端)から車できたこともあって、疲れ果てて宿を探す気力が全くなくなっていて、大阪の親戚に電話をした(と言ってもその日の朝に串本で別れたばかりのファミリーである)。

夜遅くって悪いかな、と思ったが、親戚一家はかなりの夜型で二つ返事でOKしてくれて大阪に戻る。

新大阪から最近繋がったというおおさか東線で城北公園通へ。ローソンで待ってたら子供が迎えにきてくれた。

恐縮しながら家に上がらせてもらってホッと一息するのも束の間、子供達が「遊ぼう」と言ってくる。もう24時なのに。

盆と正月などに串本で過ごしている間に僕はすっかり「遊んでくれるおじさん」として認識されていた。

僕は早く寝たかったんだけど、結局寝たのは1時半頃になった。

 

次の日の朝(つまり昨日)、と言っても10時頃に目を覚まして11時頃朝食を食べる。

この家に来るのは実は初めてでこの辺りの街を歩いてみたかったので、外に出たがらない子供達をなんとか誘導して城北公園まで散歩をした。

大阪は妹が住んでるし繁華街には何回も来てるんだけど、こういう普通の住宅街はよく知らなかった。正月明けの日曜日ということもあってか、車も少なくのんびりとしていていい感じだ。昔ながらの街並みや平屋の家も結構残っていて妙に背(屋根)が低い。

僕にとってはすごく面白い散策だったんだけど、子供達にとってはいつもの見慣れた街並みなのだろう。あれはなんや?これはなんや?と聞く僕に少々げんなりしていたかもしれない。そういうものなんだろう。大人になったら自分の育った街の魅力に気がついて欲しいな。

 

城北公園にたどり着いた。

とてもだだっ広い公園で、真ん中に高架の道路が一本通っている。北は淀川の堤防に面していて釣りをしている人たちがたくさん居た。川はどこでもそうだけど視界が開けていて気持ちが良かった。堤防の上には千人つかがあった。

公園には大きな池、子供が遊べそうな大きな球体のモニュメント、すり鉢状の大きくて広いすべり台などがあって面白い。すべり台が一番盛り上がったかな。未就学の幼児、園児にはかなりエキサイティングな構造になっている。もちろん小学生も充分楽しめる。

外に出たがらなかったくせに一旦遊び出すと長い。家に帰る途中にも小さな公園を何個かはしごして遊んだ。

 

家に帰ってママ(僕のいとこ)の作ったたこ焼きを食べた。この辺は大阪人やな。

青のり、鰹節、青ねぎなどが常備してあって、いろいろ試したところ、やはり全部かけるのが一番美味しいんだけど、特に青ねぎをかけた時に味が劇的に変わった。たこ焼きに青ねぎは必須!

 

大阪のソース文化について尋ねると、

「たこ焼き用、お好み焼き用、焼きそば用、とか種類が多すぎる。面倒やから分けんでもええわ」

とおっしゃられた。

 

そのあとも夜までひたすら遊んで新幹線で東京に帰ってきた。

一般の家庭に一昼夜お邪魔して、普通の暮らしってとても良いものだな、と思った。あんまりこういうことは思わなかったんだけど。

ただまあ、自分のこと(曲作ったりとか本読んだりとか映画見たりとか)はあんまりできない。ちょっと新聞を読もうと思っても一面しか読めなかった…。

このジレンマについてはまた考えたい。

 

2019年を振り返る

あっという間に2019年の12ヶ月間が過ぎようとしている。
年末年始はどうせバタバタして何も書けないってことをこの数年で学んだので、12月いっぱいを使って2019年の雑感を書きとめておきたい。

 

まず、何と言っても8月にワンマンライブをやったこと。
今年の初めにブッキングのジュリアン柴田さんから打診があって、1日考えて「やる」と返事をした。
ライブ(ワンマン)をやってCDを売る、というプロのミュージシャンなら当たり前にやっていることをとりあえず経験しておこう、と思った。

半年先のことだから、とのんびり構えてたら結局何にもしないままあれよあれよという間に残り1ヶ月を切っていて、この1ヶ月間ってほんと気が気じゃなかったな。

ワンマンライブ自体は思ってたよりも好評だったので嬉しい限りです。

 


もう一つのトピックは著しく健康を損なったこと。
具体的には骨折と風邪。

6月に人生初の骨折をやっちまいました。
痛かったし、利き腕だったのでとても不便な生活を強いられた。
幸い後遺症も残らずに(しっかり伸びるようになった)治ってきたけど、実はまだ時々痛みます。完全に治るのはいつになるんだろう…

風邪は9月末から10月中頃まで。
いわゆる「こじらせた」っていうやつで、3週間ほど微熱が下がらなかった。
これには参ったな。ほとんど何もできないまま3週間が過ぎ去っていった。

これからはよりいっそう健康に気を遣おうと心に決めました。

 


最後に、今年もたくさんの人と出会えてよかったな。
多分、色んなところで浮いていて、たくさん不義理をしていると思うんだけど、自分なりにできるだけ積極的に他者と関わろうとしています。ここ数年の心持ちがそんな感じになっています。


12月いっぱい、思い出したこと、思いついたことをちょっとづつ書いていこうと思います。

★7/14(日)亀有カレーらっこ

自主企画ライブ@亀有カレーらっこの2回目でした。
前回は2月でしたね。

 

オバタケンさんと「また5月くらいにやりたいね」なんて話していましたが、二人とも呑気なので何となく気まぐれに7月に。

今回は強烈なHITORI GROOVEを迎えての開催となりました。

 

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強烈やろ。HITORI GROOVEなかにし画伯のイラスト

 

★7/14(日)ライブ in カレー らっこ “カレーはおやつ 筋金入りの二杯目”

出演
オバタケン、HITORI GLOOVE、山川タカシ

 

■セットリスト

1.イケメンになりたい

2.オシャレな人

3.やまのさち

4.シャンプー

5.東京(くるり

6.フラフラの恋人

7.わるいことをしよう

8.東京露天風呂

 
 
結論から言うと今までで一番満足できるライブになりました。自分の演奏にも、企画全体という意味でも。
初めて満足にライブができた、と感じた。
前回のライブで「お客さんの方を向いていない」問題が発覚したので、今回は終始お客さんの方に注意を向けて演奏した。
客席を見るといろんなことがわかるんやなぁ。
見る、というよりは、感じる、と言った方がいいのかもしれない。
観てる側と心のグルーヴ感を同期させていく感じで、
何よりもちゃんと「伝えよう」という意思を持って歌うこと。
伝えたいことは歌詞の内容じゃない。
 
 
ライブ中のMCでも言ったけど、リラックスするためにライブの前に軽く一杯ビールを飲んだんだけど、HITORI GLOOVEのライブがあまりにも良くってずっと踊ってたらえらい回りまして(アルコールが)、かなりの酩酊状態でのライブになってしまって、ややコントロールが効かなかった。
だけど終演後オバタさんに「あれくらいがいいんじゃないですか?」と言われたので良い方に作用してくれたみたいで良かった。
次のライブではシラフでこれができるようにしたいなぁ。
 
 
そんで自分のことはさておき、企画としてもかなり面白かったんじゃないかと自負しています。
二杯目は伊達じゃない。
オバタさんのライブは相変わらずゆるかったけれど、ギターの弾きっぷりが素晴らしい。アコギ一本でこんなに色んな音色が出せるんやなぁ。(オバタさんの時はなんちゃってPAを担当していたので、実はボーカルとギターのバランスをとるのに精一杯でした。すごい振れ幅があるので)
新曲『君の夕方』もなんとなく夏の雰囲気を感じました。
 

 

 
 
二番手、HITORI GLOOVEは良いですねー。
先人たちへのリスペクトに溢れててなおかつ独自の世界観を作り上げている。
上にも書いたけれど終始踊っていました。
僕的に推し曲の『ばかのうみ』が生で聴けて嬉しかった!
ファンキーでダンスなミュージックです。
 

 
来て頂いたお客さんにも大好評だったので(「もっとお客さんを入れた方が良い、もったいない」とのお言葉を頂いた)らっこのライブは続けていきたいなと思います(マスターのお許しが出る限り)。
 
 
次回はしばらく空いてワンマンライブです!

(随分先のことだと思ってたけど来月に迫って来て焦っています)

今回のライブを忘れないでベストを尽くそう。 

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★7/4(木)高円寺無力無善寺  ★7/9(火)東新宿 LOVE TKO

★7/4(木)高円寺無力無善寺 恋する缶詰ライブ

w/ト刈 ヒロト (ナイチンゲールは水中で呼吸する)

初咲里奈

じゅんじゅん

わたなべ

劇団ミニッツライブ!!!

 

楽しかったことしか覚えてない。

自分のライブをやり終わった後にビールを飲み、美味しいものを食べて良い音楽を生で聴きながらくつろぐ。

こんなに良いことって他にあんまりないよなぁ…

自分のライブの内容は上々だったんじゃないかと思う。

わたなべさんに一曲ハーモニカを吹いてもらった。

 

今度からは自分で吹こう。

それから新しい曲を作ろうと思う。

 

■セットリスト

1.イケメンになりたい

2.オシャレな人

3.フラフラの恋人

4.やまのさち

5.わるいことをしよう

6.ゆうまぐれ(ハーモニカわたなべ)

7.東京露天風呂

 

 

★7/9(火)東新宿 LOVE TKO

『ギグソニック2019♪』10DAYS 《第三夜》「ふるえて踊る子守歌・東京編」

 w/タテヤマサチオ

大貫永晴

ふみもと大すけ

和製ケビン(大阪)

中村啓志

 

ギグのつぼさん企画にお呼ばれして出演した。

 

■セットリスト

1.イケメンになりたい

2.オシャレな人

3.歩いていこうよ

4.やまのさち

5.ゆうまぐれ

6.わるいことをしよう

7.シャンプー

8.東京露天風呂

 

この日は出だしは良かったんだけど、後半また悪い癖が出た。

お客さんを無視して1人で歌うアレである。

前半は自分の演奏を聴いてるお客さんをちゃんと意識していた。何というか、手応えがあったのだ。

最近他の演者さんを観るにつけ、その辺がちゃんとしてるよなぁ…と思うようになっていて(コール&レスポンスも良く見る)、「聴き手との関係を持つ」ということについてよく考える。

まあ厳密には完全に無視してたわけじゃないんだけど、その辺の意識が弱くなったのを感じた。

もう一歩踏み込んでいうなら「どんな関係を持ちたいのか」ということまで考えて演奏できるようにしたい。